【FP3級】金融資産運用：債券

　FP3級の試験範囲は大きく6つに分かれています。そのうちの1つである「金融資産運用」より、「債券」に関するメモです。

債券の基本

債券とは

　債券とは、国や企業などが投資家からお金を借りる（資金調達をする）際に発行する借用証書のようなもので、国が発行する国債、地方公共団体が発行する地方債、金融機関が発行する金融債、一般企業が発行する社債などがあります。

債券の基本用語

償還期限	返済期限、満期。
発行価格	借入金額。債券が新規発行されるときの価格です。
額面金額	債券に記載された金額。
表面利率	額面金額に対する利率。クーポンレートともいいます。

債券の種類

　定期的に一定の利息が支払われる利付債と、利息の支払いがない代わりに額面金額より低い金額で発行される割引債があります。

　払込み、利払、償還が全て円貨で行なわれる円貨建て債券と、外貨で行なわれる外貨建て債券があります。

　新規で発行される債券を新発債、既に発行されて市場で取引されている債券を既発債といいます。

個人向け国債

　購入者を個人に限定した国債を個人向け国債といいます。償還期限は10年、5年、3年の3種類。金利方式は10年が変動金利、5年と3年は固定金利です。

債券の利回り

　当初の投資額に対する利息と償還差損益の割合を債券の利回りといいます。

直接利回り	投資金額（購入価格）に対する毎年の利息収入の割合。 単年度の損益を重視する場合に利用されます。
応募者利回り	新発債を購入し、償還まで所有した場合の利回り。 債券が新規に発行された際の購入者を応募者と呼ぶことから。 還期限前に売却しない長期保有の場合に参照します。
最終利回り	既発債を時価で購入し、償還期日まで保有した場合の利回り。
所有期間利回り	債券を購入してから償還前に売却した場合の利回り。

債券のリスク

　債券にはいくつかのリスクがあります。

価格変動（金利変動）リスク

　市場金利の変動に伴って債券が変動するリスクがあります。一般的に以下のようになります。

市場金利	債券価格	債券の利回り
上昇	下落	上昇
下落	上昇	下落

信用リスク

　債券を発行した会社の財政状況が悪化するなど、元本や利息の支払いが遅れたり支払えなくなることがあります。この信用リスクの目安として格付けがあります。

格付け	信用リスク	利回り	債券価格
高い	低い	低い	高い
低い	高い	高い	低い