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【簿記2級】CVP分析

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 簿記2級(工業簿記)の範囲であるCVP分析関連のメモ書きです。

 当サイトにおける日商簿記2級関連の記事は、2022年度のCBT受験用に作成した自分用のメモをベースに公開しています。試験範囲の変更等には対応していないのでご注意下さい。

目次

CVP分析とは

 原価(Cost)、生産・販売量(Volume)、利益(Profit)の関係を明らかにするための分析で、「変動費と貢献利益の売上高に対する割合は一定」という性質を用いて計算をします。2級で勉強するCVP分析の内容は以下の通りです。

  • 損益分岐点の売上高
  • 目標営業利益を達成するための売上高
  • 目標営業利益率を達成するための売上高
  • 安全余裕率

変動費率と貢献利益率

 売上高に対する変動費の割合を変動費率、貢献利益の割合を貢献利益率といいます。それぞれ売上高で割ることによって求めることができます。変動費率と貢献利益率は足して1(100%)になります。

例)販売単価2,500円、製品1個あたりの変動製造原価800円、製品1個あたりの変動販売費200円
⇒販売単価2,500円-変動費1,000円=貢献利益1,500円

変動費率:製品1個あたりの変動費1,000円÷製品の販売単価2,500円=0.4(40%)

貢献利益率:製品1個あたりの貢献利益1,500円÷製品の販売単価2,500円=0.6(60%)

CVP分析の考え方

 CVP分析には公式があるのでこれを丸暗記してやってやれないこともありませんが、応用問題に対応できなくなる可能性もあるのでただ暗記するだけの方法はあまりオススメしません。

 一般的には簡略化した直接原価計算の損益計算書を用いる方法がありますが、本記事ではCVP分析の考え方そのものについて少しまとめてみたいと思います。

製品1個あたり貢献利益

 CVP分析では、ほとんどのケースにおいて貢献利益(貢献利益率)を使うのでまずはこれを求めます。

 製品1個あたりの貢献利益は、

販売単価-製品1個あたりの変動製造原価-製品1個あたりの変動販売費

で求めることができます。

例)販売単価2,500円、製品1個あたりの変動製造原価800円、製品1個あたりの変動販売費200円

貢献利益:販売単価2,500円-変動費1,000円=1,500円

貢献利益率:製品1個あたりの貢献利益1,500円÷製品の販売単価2,500円=0.6(60%)

損益分岐点と固定費の考え方

 損益分岐点とは、営業利益がちょうど0円になるときの売上高(販売数量)をいいます。CVP分析は製品の販売単価、製造原価(変動費と固定費)、販売費及び一般管理費(変動販売費、固定販売費、一般管理費)をもとに計算しますが、製品の販売数量が1個でも100個でも固定費は同額で発生します。

例)製品1個あたりの貢献利益10,000円、固定費100,000円
販売数量1個…貢献利益10,000円-固定費100,000円=△90,000円(損失)
販売数量5個…貢献利益50,000円-固定費100,000円=△50,000円(損失)
販売数量10個…貢献利益100,000円-固定費100,000円=0円(損益分岐点)
販売数量11個…貢献利益110,000円-固定費100,000円=10,000円(利益)
となります。

 このように考えていくと、損益分岐点における貢献利益=固定費であるということがわかります。したがって、

損益分岐点の販売数量:固定費÷1個あたり貢献利益

損益分岐点の売上高:固定費÷1個あたり貢献利益×販売単価

で求めることができます。

目標営業利益を達成するための売上高

 上記損益分岐点における計算を例にします。

例)製品1個あたりの貢献利益10,000円、固定費100,000円、目標営業利益500,000円

 500,000円の利益を出すためには50個の販売が必要です。損益分岐点の計算により、販売数量10個で損益が0になるということは、合計60個の販売で目標営業利益500,000円が達成できるということになります。

目標営業利益を達成するための販売数量:(固定費+目標営業利益)÷貢献利益

目標営業利益を達成するための売上高:(固定費+目標営業利益)÷貢献利益×販売単価

となります。

CVP分析の公式

変動費率(売上高に対する変動費の割合)

変動費÷売上高

貢献利益率(売上高に対する貢献利益の割合)

貢献利益÷売上高

損益分岐点の売上高(営業利益がちょうど0円になるとき)

固定費÷貢献利益率

目標営業利益を達成するための売上高

(固定費+目標営業利益)÷貢献利益率

目標営業利益率を達成するための売上高

固定費÷(貢献利益率-目標営業利益率)

※営業利益率とは、売上高から売上原価や販売費、一般管理費を差し引いた「営業利益の売上高に対する割合」をいいます。(営業利益÷売上高)×100で求めます。

安全余裕率(売上高が損益分岐点をどれだけ上回っているかを示す比率)

(売上高-損益分岐点の売上高)÷売上高×100

=(損益分岐点を上回っている分の売上高)÷売上高×100

例題

4月の利益計画
 売上高200,000円
 変動費60,000円
 固定費87,500円

 5月の売上高は210,000円と予想されている。このときの営業利益を計算しなさい。(変動費率と固定費額は5月と同じ条件とする。)

解答:59,500円

求め方:
①変動費60,000円÷売上高200,000円=変動費率0.3
②1-変動費率0.3=貢献利益率0.7
③予想売上高210,000円×貢献利益率0.7-固定費87,500円=営業利益59,500円

解説:貢献利益から固定費を差し引いた分が営業利益になるので、予想売上高に貢献利益率を掛けたものから固定費を差し引くと営業利益となります。

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