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【簿記2級】税効果会計:出題パターン
簿記2級の税効果会計に関するメモ書きです。税効果会計そのものの解説ではなく、出題形式としてちょっと特殊というか応用形式のパターンを紹介します。
税効果会計の基本パターン
主に第3問の出題範囲・形式となっている個別決算で出題されることが多い税効果会計ですが、基本的には固定資産の減価償却で損金算入限度額の超過分や、その他有価証券の評価替えとしてその他有価証券評価差額金に税効果会計を適用する、といった形式で出題されます。
その他有価証券の期首に再振替を行なっていないパターン
例)決算整理前残高試算表
その他有価証券 | 135,000 |
繰延税金負債 | 3,000 |
その他有価証券評価差額金 | 7,000 |
その他有価証券はA社株式の前期末の時価である。前期末に全部純資産直入法によって時価評価した差額について、当期首に戻し入れる処理をしていなかった。決算整理前残高試算表の繰延税金負債は前期末に当該株式について税効果会計を適用した際に生じたものである。なお、当期末のA社株式の時価は\145,000である。実効税率は前期・当期ともに30%である。
その他有価証券の評価替えの応用パターンです。この形式の場合は、本来当期首において再振替仕訳を行なうところまだ行なっていないため、再振替仕訳をします。
※前期末の仕訳
(その他有価証券) | 10,000 | / | (繰延税金負債) (その他有価証券評価差額金) | 3,000 7,000 |
再振替仕訳
(繰延税金負債) (その他有価証券評価差額金) | 3,000 7,000 | / | (その他有価証券) | 10,000 |
次に、当期末における時価評価と税効果会計の適用を行ないます。まず当該株式の取得原価ですが、
決算整理前残高試算表(前期末の時価)\135,000-再振替仕訳\10,000=\125,000
となります。続いて、当期末の時価は\145,000なので評価差益\20,000です。これに実効税率30%で税効果会計を適用すると、\6,000です。
評価差額の仕訳
(その他有価証券) | 20,000 | / | (その他有価証券評価差額金) | 20,000 |
税効果会計の仕訳
(その他有価証券評価差額金) | 6,000 | / | (繰延税金負債) | 6,000 |
となります。前期末の仕訳から順を追っていけば回答できます。
税効果会計の一時差異が記載されているパターン
問題文に、当期の税効果会計上の一時差異は次のとおりである(実効税率40%)。といった形式で、一時差異の内容が記載されているケースです。
例)貸倒引当金損金算入限度超過額…期首:\500、期末:\1,500
この場合は、
期末(\1,500)-期首(\500)×40%=\400
となります。貸倒引当金繰入の仕訳と税効果会計の仕訳は
(貸倒引当金繰入) (繰延税金資産) | ****** ****** | / | (貸倒引当金) (法人税等調整額) | ****** ****** |
となるので、本問においては、
(繰延税金資産) | 400 | / | (法人税等調整額) | 400 |
です。