アフィリエイト広告(Amazonアソシエイトや楽天アフィリエイトなど)を掲載しています。
サイト内で紹介している広告の利用や商品を購入すると、売上の⼀部がフェンリルの備忘録に還元されることがあります。
【簿記2級】連結会計:部分点を稼ぐ(内部取引・債権債務の相殺消去)
簿記2級における連結会計関連のメモです。本ページは「部分点を稼ぐ」シリーズの「内部取引・債権債務の相殺消去」です。
内部取引・債権債務の相殺消去
連結会計は資本連結と成果連結に分かれますが、成果連結の1つに内部取引(取引高)・債権債務の相殺消去があります。
親会社と子会社の間で行われる取引(内部取引)は連結上は「何も取引が行われていない」ことになります。例えば親会社が子会社に商品Aを販売した場合、グループとしては商品Aの保管場所が変わっただけです。これを修正するのが内部取引・債権債務の相殺消去です。
簡単にいえば、売上高⇔売上原価、売掛金⇔買掛金などを相殺消去するだけです。実際は、商品の販売においては利益を上乗せして販売するのでその分の調整や売掛金が変動すれば貸倒引当金の調整も必要ですが。
内部取引(取引高)・債権債務の相殺消去はこれだけでも点数が取れる場所はありますし、他の成果連結の前提となる部分なので非常に重要です。
商品売買の例
×1年度にP社(親会社)はS社(子会社)に商品10,000円を掛けで売り上げている。
この場合の両社の仕訳は、
P社の仕訳 | (売掛金) | 10,000 | / | (売上高) | 10,000 |
S社の仕訳 | (売上原価) | 10,000 | / | (買掛金) | 10,000 |
※連結財務諸表の表示科目に合わせて、仕入を売上原価と記載しています。
となります。グループとしては商品10,000円の保管場所が変わっただけなので、連結上はこの取引をなかったことにします。したがって連結修正仕訳は、
(売上高)(P社) (買掛金)(S社) | 10,000 10,000 | / | (売上原価)(S社) (売掛金)(P社) | 10,000 10,000 |
となります。
実際は、商品の販売においては利益を上乗せして販売するので売上高と売上原価の金額はこのままでは使えないのが普通ですが(未実現利益の消去に当たるので、本ページでは解説しません)、売掛金・買掛金の金額くらいは点数が取れますよね。
貸付金・借入金の例
×1年度にP社(親会社)はS社(子会社)に10,000円を貸し付けている。
この場合の両社の仕訳は、
P社の仕訳 | (貸付金) | 10,000 | / | (現金預金) | 10,000 |
S社の仕訳 | (現金預金) | 10,000 | / | (借入金) | 10,000 |
となります。グループとしては現金預金10,000円の保管場所が変わっただけなので、連結上はこの取引をなかったことにします。したがって連結修正仕訳は、
(借入金)(S社) | 10,000 | / | (貸付金)(P社) | 10,000 |
となります。
実際は利息も絡んでくる話ですが、相殺するだけなので考え方としては同じです。