アパートとマンションの区別、ハイツやメゾンなどの名称、明確な違いはある？

　物件情報を見ていると、特にアパートにおいては「ハイツ」や「メゾン」など色々な名称を目にしますが、これらに明確な違いはあるのでしょうか？そもそも「アパート」と「マンション」に違いはあるのでしょうか？

名称を区別する明確な決まりはない

　結論からいえば、「アパート」と「マンション」を区別する明確な決まりはありませんし、「ハイツ」や「メゾン」といった名称を区別する明確な決まりもありません。

「アパート」と「マンション」の違い

　「アパート」と「マンション」を区別する明確な決まりはなく、不動産会社や建設会社などが独自の基準で使い分けているに過ぎません。

　一般的には、低層（2,3階建てくらい）の木造もしくは軽量鉄骨造の集合住宅を「アパート」、鉄筋コンクリート（RC）造もしくは鉄骨鉄筋コンクリート（SRC）造の集合住宅を「マンション」と呼称することが多いです。

「ハイツ」や「メゾン」などの名称

　特にアパートにおいては「ハイツ」や「メゾン」など様々な名称を目にしますが、これらに明確な決まりはなく、それぞれの言葉の持つ意味を物件のブランディングに使っているだけです。

　一例を挙げると、

• ハイツ：「高台」を意味する英語⇒高台や丘に建つ集合住宅
• メゾン：「家」や「建物」を意味するフランス語⇒ヨーロッパ風のお洒落な建物が想像できる
• ヴィラ：「別荘」を意味するフランス語⇒間取りに余裕があり、ゆったりとくつろげる物件

などがあります。

　ちなみにマンションの場合は、

• レジデンス：「大邸宅」や「高級住宅」を意味する英語
• パレス…「宮殿」を意味する英語

などがあります。高級集合住宅として既存の集合住宅（つまり従来のアパート）と差別化を図るために用いられるようになりました。

物件名だけで判断するのは危険

　一般的にはアパートよりマンションの方が防音性に優れていますが、古いマンションよりも構造がしっかりした新しいアパートの方が防音性に優れていることもあります。

　また、物件の中には、流行りに乗っかってこの名称を付けただけだろうと思われるもの（ヴィラという名称を使っているが、間取りはごくごく普通など）もあるので、実際のところ名称は参考程度にすぎません。物件選びに失敗しないためには、周辺の環境も含めて実際に自分の目で確かめて判断することが大切です。